カワセ生花店

K0タイプⅡも一段落して次に取り掛かるのはK1のエンジンです。

まずは分解ですが今回何の問題もなく2時間もかからずに終了。

状態も非常に良く一安心でした。

カムシャフトダンパーリングが硬化していないのは初めてです。

ピストンのガス抜け痕は少ないのですがトップにカーボンが付き過ぎているのが気になる。

相当ガスが濃い状態だったのだろうか？

裏はカーボンの付着が少なすぎ・・・燃焼温度が低いのだろうか？

よっぽどキャブセッティングが悪かったか低回転ばかりで走っていたのか解り辛い。

カバーはとても良い状態でカーボンもウエスで拭けば落ちます。

クラッチの状態も上々。

こちらもウエスで軽く拭けばカーボンが取れる状態です。

もう、ピカピカのミッション＆クランクです。

ケース内オーバーホールの痕跡はありました。

只、ピストンクリアランスを計測するととんでもない事実が・・・

なんと0.01mm以下なんです。

何回計っても異常なクリアランス・・・・・

ピストンは0.25mmオーバーサイズが取り付けてあります。

単体で計測してもシリンダーボア70.023～70.024でピストンはスカート部で70.022mmです。

通常でしたらこのクリアランスでは焼付くでしょうに・・・

さらにシリンダーをよく見たらホーニング痕がほとんど無い。

なんなんだ～？

どんな状態で走っていたのか想像ができない。

状態をまとめると

1・ピストントップはカーボン付着が相当多い

2・ピストン裏のカーボンは少ない

3・ピストンリングの抜けは少ない様である

4・シリンダーはだるま磨耗などは無い

5・ホーニング痕が無くなっている（ホーニングしていない？）

6・左右共にピストンクリアランスが0.01以下

7・ピストンは0.25オーバーサイズ

8・ケース内はとても良い状態でオーバーホール後の走行は少なそうである。

以上で考えると

0.25オーバーサイズピストンでシリンダーボーリングしたがホーニング処理をせず組上げキャブセッティングが超～濃い状態で馴らし運転をしていたが全開運転をする前に何らかの理由で放置状態に・・・燃焼温度も上がらないのでタマタマ焼付かずにすんだ・・・

とイメージしたのだが実際は如何だったのだろう？

「不可解なエンジンである。」

それと今回K1エンジンを分解したのだがK1のケースを分解したのは初めてである。

K0と比較すると全くの別物ケースなのがよく理解できた。

K0にK1の5速ミッションを付けれるかとの疑問もあったが答えは無加工ではNOであった。

ミッションは取り付けできそうなのだが肝心のシフトドラムのストッパー構造が違いすぎる。

同じくシフトラチェット部もそうであった。

K0に移植できるのはオイルポンプとクラッチインナーから上（これは短期間実証済み）ローター側のセルクラッチ部分位だろう。

今回のエンジンが完成したらクジラに積んで見て走行して見たいものだ。